Stagg Paper filter の生産プロセス

Stagg paper filter の生産を担っているFellowパートナーのRockline Industriesから公表されている、原料の製紙工程などについて、翻訳いたしました。ご興味ある方はぜひご覧ください。

原文はこちら

 

------------------------------

原料、そして製紙工程について

Rockline Industries

 

 

ペーパーフィルターは、漂白紙でも茶色の天然紙でも、その製造工程は非常に似ています。

 

パルプ作り

まずアメリカ南部に育つ、松の木を伐採するところから原料作りは始まります。

この樹種は、繊維の長さとキメにこだわって選んでいます。

これらの特徴は、私たちのコーヒー フィルターに強度、ろ過特性、および側壁の耐久性を理想的な形で叶えてくれます。

伐採された木は、皮を剥がされ、約2インチの長さの小さなチップになるように、裁断します。

 


この木材チップは次に、「Digesting Process」(消化プロセス)と呼ばれる非常に高い温度と圧力の環境で処理する工程を経て、個々の繊維に分解されます。

こうしてできた液状のパルプは、最終的に選別され、もし木材チップがまだ混じっている場合には取り除かれる。

このときこのパルプは、わずかに残る天然のリグニン(木質素)によって、自然な褐色を帯びています。

リグニンは細胞壁の形成を助ける有機高分子で、すべての維管束植物に含まれています。

この原料はそのまま製紙工程に入り、無漂白のペーパーフィルターとなることもできますが、さらに多段階の漂白と酸素脱リグニン工程を経ることが出来ます。

この工程では、茶色く残ったリグニンを安全に除去し、茶色い繊維を白くすることができます。

 

 

歴史

約20年前、パルプ業界で使用されている漂白工程は、有害なダイオキシン類を発生させる元素である塩素を使用していることが問題視された。

それ以来、製紙業界は数十億ドルを投じて漂白化学を改良し、元素状塩素の使用を、より環境に優しい二酸化塩素と酸素の化合物に置き換えてきたのだ。

このプロセスは、一般にECF漂白(Elemental Chlorine Free)と呼ばれています。Rockline社がコーヒーフィルターに使用するパルプは、定期的に検査され、ダイオキシンの濃度が2ppm以下であることが保証されており、これは自然界に通常存在するダイオキシンのレベルより低い値です。

漂白されたコーヒーフィルターに比べ、無漂白のペーパーは湿潤時の引張強度がわずかに高く、また1本の木から作れるパルプ量が約10%多くなります。

つまり、同じ数の無漂白ペーパーフィルターを作るために使用する木の本数が少なくて済むという利点があります。

 

 

製紙工程

製紙工程は、天然パルプでも漂白パルプでも同じです。木材パルプの繊維を精製水とブレンドし、繊維の濃度を約0.3%、水の濃度を約97.7%にします。また湿潤時の紙の強度を高めるために、ごく少量の湿潤強度樹脂が加えられます。

作られた液体は、移動するワイヤースクリーン上でシート状に成形されます。このとき、ほとんどの水分がここで気化します。この紙を機械的にシワをつけ、質感と伸縮性を与えます。

最後に、高温の乾燥ロールでシートを乾燥させ、水分量を4.5%まで下げます。その後、紙は大きなロールに巻かれ、ストレッチラップで包装され、出荷される準備が整います。

 

 

品質について

Rockline社が購入する全ての原料紙は、非常に厳しい仕様で製造され、ベンダーとRockline社の品質保証担当者による厳格なテストを受けています。この試験により、一貫した性能と、すべての規制および環境問題の遵守を保証しています。

Rockline社が受け取るすべての原料紙のロットは、生産ラインで使用する前にテストされます。

また、生産ラインでは30分ごとにフィルターを抜き取り、仕様通りに生産されているかを確認する品質検査を行っています。

最後に念押しですが、天然素材に含まれるリグニンや、リグニンを除去して紙を白くするECF漂白は、消費者の健康を害するものではありません。

 

-------------------------------